よい作品 よいスタッフが一流ヘアメイクを育てる
優れた技術、高水準の美意識、すべてにおいてハイレベルの人材の集まり=よいスタッフである、という定義づけには少々違和感があります。また、一流と乎ばれるメンバーが寄り集まれば、必ずよい作品ができ上がるか、こちらも少々疑問です。たとえば、スタッフ同士が険悪だったり、お互いを思いやる気持ちがなかったり、小さなトラブルが発生するたび、足の引っぱり合いをしたり、誰か1人に責任を押し付ける、そんなスタッフの集まる現場からは、個々にどれほど優れた才能があっても、決してよい作品は生まれません。また作品は現場のコンディションが顕著に反映されます。たとえば、たった1人のメンバーの抱くイメージがほんの1ミリ噛み合わないだけで、必ずどこかアンバランスになってしまう…。つまり、よいスタッフがもともと存在するのではなく、各セクションのメンバー1人1人が、最大限の力を引き出せるように、協力し合っていいチームワークを作っていく、それがよいスタッフであり、その力が1つになって爆発したとき生まれるのが、よい作品ではないでしょうか。そして、よい作品やよいスタッフと数多く出会うことで、より一層その人の才能が育まれ、やがて一流と呼ばれるクリエーターに成長していくのではないでしょうか。とりわけヘアメイクの世界では、出会いがその人の潜在的な能力を引き出したり人生観を変えてしまうこともしばしばあります。この世界には、一般企業に勤めていてはまず経験できないような、たくさんの刺激的な出会いがあります。世間一般には変わり人扱いされてしまう人、人並みはずれたパワーのある人、超人的な才能に恵まれた人。そして一期一会の作品。